熱中症とは?熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病の具体的な症状

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熱中症はどんな症状が怖いのか

「熱中症」は暑くなると毎日聞く言葉なので、危険度が高い病気だということは想像できます。

ここ何年か夏の天気予報でも見かけるようになったのが「暑さ指数(WBGT)」です。天気予報ではこの暑さ指数で、熱中症の危険性を伝えています。

熱中症で○人が倒れた、病院に運ばれた、死亡事故が起きた……というニュースを見ると「あー、うちの子も熱中症に気を付けなきゃ。」とは思いますが、具体的に何に気をつけた方が良いか、どのような症状があるかは知らなかったりします(^_^;)

熱中症には「熱失神(ねつしっしん)」「熱痙攣(ねつけいれん)」「熱疲労(ねつひろう)」「熱射病(ねっしゃびょう)」という4つの症状があり、それらの具体的な症状を知らなければ、効果的な対策を打つことができません。

そこで今回は、熱中症の熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病という4つの症状が具体的に何を引き起こすのか、身体にどのような影響があるかをお伝えしたいと思います。

熱中症(ねっちゅうしょう)とは

熱中症とは、体温が上がって大量に汗をかくことで水分や塩分を失って脱水症状を起こしたり、体温が上がったまま体温調節ができなくなることが原因で、「熱失神」「熱痙攣」「熱疲労」「熱射病」の4つの症状を引き起こすことを言います。

熱失神・熱痙攣・熱疲労・熱射病は、手足のしびれや頭痛、吐き気、めまい、失神、痙攣などを起こし、症状が悪化すると臓器不全、機能障害、意識喪失などにつながり、最悪死亡にまで至る可能性があります。

しかも、熱中症は7-8月の真夏だけではなく、初夏の6月ごろから9月ごろまで続き、気温も25度前後から増え始めるのでかなり厄介です。

「今日は良い天気でなかなか暑くなってきたね。」
「真夏なのに今日は過ごしやすい気温だね。」

という時にも熱中症を発症する可能性があるということです。

さらに、直射日光が原因ではないため屋内でも起こりやすく、部屋でちょっと昼寝をして気付いたら病院に運ばれていたということもあり得ます。

さらに乳幼児や子どもは熱中症になりやすく、小さな子は熱中症の症状を自覚したり訴えることができないため、熱中症の可能性がある日はママの注意が不可欠です。

熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病の具体的な症状

熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病にはそれぞれ特徴があります。もし子どもが熱中症にかかった場合、どの症状が出ているかを具体的に把握しておきましょう。

熱中症の症状1.熱失神(ねつしっしん)

熱失神とは、体温が上昇して血管が拡張し血圧が低下することで脳への血流が減少してしまい、結果としてめまいや失神などを引き起こす症状のことです。

熱失神は野外だけでなく高温の室内で発症することも多いため、室内にいる赤ちゃんは特に気を付けなければいけません。

赤ちゃん・子どもが熱中症になりやすい10の理由

もし熱失神の症状が見られる場合は、まず身体を冷やすことが大切です。また、症状を悪化させないために、すぐに水分と電解質の補給をして脱水症状を防ぐようにしましょう。

熱中症の症状2.熱痙攣(ねつけいれん)

熱痙攣とは、血液中の電解質が不足することによって手足の痛みやしびれ・痙攣が起き、神経や筋肉が正常に動かなくなってしまう症状のことです。また、筋肉が痙攣を起こすため、腹痛、下痢、嘔吐なども併発します。

大量に汗をかいた場合、脱水症状を防ぐために水分を補給しますが、激しい運動や下痢によって水分を失った場合、血液中の電解質(ナトリウムやカリウムなど)も失っている可能性があります。

そのため、水分だけを補給すると身体の中の水分と電解質のバランスが崩れてしまい、「低張性脱水(ていちょうせいだっすい)」を起こし、熱痙攣につながってしまいます。

低張性脱水は、嘔吐下痢などによって水分よりも電解質の割合が減ってしまうことで起きる脱水症状です。身体の塩分濃度は低くなるため、のどの渇きはあまり感じません。

ここで水を補給し過ぎるとさらに電解質が薄まってしまい、頭痛や手足のしびれが発生し、場合によっては動けなくなります。

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熱痙攣が起こった場合は、水分だけではなく適度な電解質を摂取する必要があります。

幼児であれば大人と同様、「経口補水液」を摂取することが脱水症状の防止に効果的ですが、赤ちゃんの場合(特に生後6か月未満)は母乳を飲ませることで脱水症状を防止するよう心掛けます。

また、赤ちゃんが熱痙攣を起こした場合は様子を見るのではなく、すぐに救急搬送し、病院で治療を受けるようにしてください。

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熱中症の症状3.熱疲労(ねつひろう)

熱疲労とは、脱水症状の自覚がないまま時間が経過することで血液の流れが悪くなり、身体がショック状態を引き起こしてしまうことです。

ショック状態を引き起こすと全身の倦怠感、めまい、頭痛、意識障害、嘔吐などの症状が出ます。また、体温が上昇し、脱水症状を起こしているため、熱失神と熱痙攣を伴うことがあります。

熱疲労を起こすと体温調節機能が働かなくなるため体温は下がりづらくなり、しばらく熱疲労の症状が続きます。赤ちゃんの場合は、すぐに病院で治療を受けた方が良い状態です。

熱中症の症状4.熱射病(ねっしゃびょう)

熱射病とは、脱水症状が進行し汗をかかなくなってしまい、体温だけが39度以上に上がったままの状態のことを言います。

熱射病になると体温調節が全くできなくなるため体温は上がり続け、41度で細胞障害が起き、43度以上で多臓器不全になります。熱中症の死亡原因のほとんどが熱射病です。

赤ちゃんや小さな子どもは体温調節機能が未発達のため熱中症の進行が早く、大人の感覚で熱中症対策を考えていると、すぐに熱射病の症状にまで発展してしまうため注意が必要です。

熱中症は軽症・中等症・重症の3段階にわかれる

上記の熱失神、熱痙攣、熱疲労、熱射病は「軽症」「中等症」「重症」の3段階にわかれていて、その症状の重さによって対応が変わります。

熱中症の症状.I度(軽症|熱けいれん・熱失神)

軽症の熱中症は、身体の細部に熱中症とは気が付きにくい症状がおきます。

たとえば、手足がしびれる、気分が悪い、身体が部分的にけいれんする、震えがある、こむら返りしやすくなる、筋肉痛がおきる、血圧が下がるなどです。

このような症状が出た場合は、日陰や室内で休んで体温を下げつつ、年齢に合わせた水分補給(母乳、経口補水液など)をするようにしましょう。

熱中症の症状.II度(中等症|熱疲労)

中度の熱中症は、明らかな身体の変化が起きるため、熱中症をすぐに疑うことができます。

たとえば、頭痛、吐き気、めまい、強い疲労感や倦怠感、下痢などです。

もし子どもにこのような症状が出た場合は、同じく水分補給をしつつ休憩するのですが、すぐに病院にも行ける準備をしておいた方が良いでしょう。

熱中症の症状.III度(重症|熱射病)

熱中症が重症化するケースは、ほとんどが意識を失います。

子どもの意識が混濁したり、意識を失ってしまった場合はあまり動かさず、すぐに救急車を呼び、治療を受けるようにしてください。

対応が遅れてしまうと脳機能障害、肝臓機能障害、腎臓機能障害、血液凝固障害などが起こる可能性があります。

熱中症の初期症状

もし子どもに以下の様な症状が見られた場合は、熱中症の初期症状です。すぐに適切な水分補給を行い、涼しい場所で休憩させるなどして熱中症にかからないよう対策をとってください。

・元気よく遊んでいるのに汗をかいていない
・おしっこの回数が少ない
・少し元気がないように感じる
・足元がふらふらしている
・顔がやけに熱くて赤い
・顔の血の気が引いて青い
・めまいや立ちくらみをしている
・あくびがよく出る

熱中症と日射病の違い

わたしが子どものころは熱中症という言葉はあまり使われておらず、ここ20年ほどで一気に使われるようになったイメージがあります。

反対に、最近「日射病」って聞かなくなりましたよね。わたしが小さいころは母親に「日射病にならないように、ちゃんと帽子被って遊びに行きなさい!」とよく言われたものです。

日射病といえば直射日光ですね。直接日に当たりすぎると、頭痛がしたり、意識がもうろうとしたり……というイメージです。

実は日射病は熱中症の1つの症状を表しています。いつの間にか日射病は熱中症に統一され、直射日光だけでなく気温と湿度にも注意するという複合的な話になりました。

そのため、もし熱中症を昔の日射病と同じようなものと考えているママは、「直射日光さえ浴びなければ熱中症にならない。」という勘違いは改めなければいけません。

熱中症は気が付くと起こっています。さっきまで元気に遊んでいた子どもが、突然バタッと倒れることもあります。

気をつけるべきは、子どもの身体に熱が蓄積されていないか、そして汗をかいたりおしっこをするための十分な水分が取られているかをママが常に確認することです。

子どもにとって夏は大好きな季節だと思います。楽しい夏休みを過ごせるように注意を促しつつ、ママ自身も十分熱中症に十分注意してください。

熱中症の応急処置や予防方法については、以下にまとめてあるので参考にしてください。

乳幼児の熱中症の応急処置と予防法、重症化した場合の対策

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