3歳の娘がいびき…子どものいびきの原因と対策・治療法

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子どものいびきの割合は意外と高い

パ「おとなりさん、けっこう早く寝るんだね。まだ9時だよ。」
マ「え?この時間まだ帰ってきてないはずだけど。」
パ「だって、いびき聞こえるじゃん。あれ?」
マ「そう、それうちの娘……。」

3歳の娘は豪快ないびきをかきます。5歳の息子も年期が入ったいびきをかきます。パパに「100%パパの遺伝じゃん。」って言ったら「お前のいびきもバイク並みじゃん。」と返される……。そう、うちはいびき一家なんです。

「子どもっていびきかくの?」と思う人もいるかもしれませんが、音の大小や時間の長短があるとはいえ、子どもがいびきをかくのは普通のことです。

米国小児科学会が既報をまとめた結果、2~8歳で習慣的にいびきをかく小児の割合は3.2~12.1%であり、1歳児の6.6%に習慣的ないびきがあるとの報告があります。

引用|いびき、睡眠時無呼吸症候群(小児) | 南新宿クリニック 耳鼻科・小児科

100歩譲ってわたしのいびきは仕方がないとしよう、でも子どもたち、特に娘が習慣的にいびきをかくのは不憫です。今はまだ良いけど、年ごろまでいびきが治らないときつい……。

そこで今回は、子どもがいびきをかく原因といびき対策について調べてみました。

子どもがいびきをかく原因

いびきとは、呼吸の通り道を軟口蓋(なんこうがい)や舌根(ぜっこん)が塞ぐことで上気道が狭くなり、そこを空気が出入りすることで軟口蓋、舌根、のどの粘膜が振動して音がなる現象です。

つまり、気道が狭いほど、また、空気の通り道が塞がれるほど大きな音が鳴りやすいことになります。頻繁にいびきをかく子が、普通の子よりも気道が狭い原因はなんでしょうか。

原因1.アレルギー性鼻炎などの鼻づまり

子どものいびきで一番多い原因は鼻づまりです。子どもはすぐにのどや鼻に炎症を起こし、鼻づまりが増えます。また、アレルギー性鼻炎持ちの子も多く、「鼻アレルギー診療ガイドライン2013年版」によると4歳までで4%、9歳までで22.5%の子どもがアレルギー性鼻炎をもっているようです。

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もちろん、子どもが鼻づまりになると口呼吸が多くなるため、いびきの原因になります。

風邪の鼻づまりが原因のいびきなら、風邪が治ればいびきも治るので特に問題はありません。ところが、赤ちゃんや子どもは風邪以外の原因でも年中鼻水出るため注意が必要です。

・空気の乾燥で鼻粘膜が刺激されるため
・気温変化で鼻粘膜が刺激されるため
・ウイルスを体外に出す免疫システムのため
・花粉やほこりによるアレルギーが起こるため
・細菌やウイルスが戦っているため
・急性副鼻腔炎のため
・慢性副鼻腔炎(蓄膿症)のため
など

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原因2.扁桃腺肥大(へんとうせんひだい)

子どもはよく風邪をひきますが、その際にのどが炎症して「扁桃腺(口蓋扁桃)」が腫れると気道が狭くなり、いびきの原因になります。これを「扁桃腺肥大」と言います。

子どもは細菌やウイルスに感染して扁桃腺が腫れやすいため、扁桃腺肥大が慢性化しないように一般的な病気予防を心がけましょう。また、扁桃腺肥大の原因は、風邪などの病気だけではなく、子どもの成長や遺伝などの体質も関係しています。

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原因3.アデノイド肥大

アデノイド肥大とは、鼻の奥からのどの入り口にかけての咽頭扁桃(いんとうへんとう)が腫れてしまうことです。

引用|こどものいびき – 荻窪中尾耳鼻咽喉科

子どもは、元々アデノイドが大きく、病気などで腫れやすいため扁桃腺(口蓋扁桃)同様にいびきの原因になるのですが、6-7歳ごろから少しずつ小さくなっていきます。

原因4.喉頭軟化症(こうとうなんかしょう)

一般的な喉頭(喉の奥上部あたり)は、硬い軟骨で構成されます。喉頭軟化症とは、喉頭の軟骨構造が軟らかいため、息を吸い込む際に喉頭が喉奥に引きこまれて、気道が狭くなる病気のことです。

喉頭軟化症の赤ちゃんは、呼吸が強くなる生後1か月ごろからいびき症状が出始めますが、成長の著しい遅れがなければ多くは2歳ごろまでに完治します。ただし、それ以降も喉頭軟化症が治らなければ手術が必要な場合もあります。

その他、「気管軟化症(きかなんかしょう)」「咽頭軟化症(いんとうなんかしょう)」などの呼吸器の病気でも、いびきが出る可能性があります。

参考|喉頭軟化症とはどんな病気か|症状や原因・治療 – gooヘルスケア

原因5.肥満によるのどの圧迫

子どもが肥満になると、顎からのどにかけて脂肪がのどを圧迫することで気道が狭くなり、いびきの原因になる場合があります。

特に子どものころは口、舌、のど奥、横隔膜、心肺を支える筋肉が弱いため、肥満を解消するというよりは、運動をして呼吸器などを強くしてあげる必要があります。

原因6.寝方によるのどの圧迫

子どもは寝相が悪く、毎日動き回ります。そして、いつの間にか大人用の厚い枕を奪って寝ていたり、頭を壁にもたれて寝ていることがあります。

すると、のどが圧迫されて気道が狭くなり、いびきをかいてしまうことがあります。

原因7.疲れによる気道の狭まり

肉体的、精神的な疲れがたまっている場合は、子どもでもいびきをかきやすくなります。

1つは、肉体の回復を促進するために酸素を多く取り込もうとして口を開けて眠ってしまうため、もう1つは、身体が疲れて筋肉が弛緩すると、のど周りの筋肉が弛緩し、気道が狭くなってしまうためです。

原因8.遺伝

親の遺伝によって子どもの扁桃腺やアデノイドがもともと大きい場合は、気道が狭いためいびきが起こることがあります。

いびきは病気や健康被害につながる

子どもに限った話ではなく、「いびきは健康に悪い」という話はよく見聞きしますね。いびきがひどくなると無呼吸発作を起こし、子どもでも「睡眠時無呼吸症候群」の原因になります。

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では、いびきから睡眠時無呼吸症候群になると、どのような健康被害が考えられるでしょうか。

悪影響1.発育障害

いびきをかいて眠りが浅くなったり、夜中に頻繁に起きてしまうと、睡眠時に身体の発育を助ける成長ホルモンのメラトニン分泌が低下します。

メラトニンは午後10時ごろから午前2時ごろまでによく分泌されるため、この時間帯に質の良い睡眠を取れなければ、成長ホルモンの恩恵を受けられなくなってしまいます。

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悪影響2.睡眠障害

睡眠障害があると夜に十分な睡眠がとれないため、昼間に眠くなります。

決まった時間にお昼寝をすることは、子どもの成長を助ける役割がありますが、夜の睡眠障害が起こると昼間の睡眠時間が長くなり、夜の睡眠に影響を及ぼします。

そして、昼夜の睡眠時間がバラバラの生活が続くと、疲れが取れにくい体になり、成長に影響を与えます。

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悪影響3.肥満

アルベルト・アインシュタイン医学校とKaren Bonuc博士の研究によると、いびきをかく子どもは肥満になるという研究結果が出たとロイターメディカルニュースが報じています。

4.75歳の時点で睡眠不足であると、15歳の時点で肥満である可能性は2.21倍であった。また、5.75歳の時点で睡眠不足であると、15歳の時点で肥満である可能性は55〜65%上昇していた。

対照的に、2.5歳の時点で睡眠時間が最も長かった小児が15歳の時点で肥満である可能性は他の小児の半分であった。

引用|Reuters Medical News

悪影響4.その他

睡眠時無呼吸症候群で怖いのは乳児期の乳幼児突然死症候群(SIDS)ですが、いびきの影響は他にも様々なことが考えられます。詳細は以下を参考にしてください。

睡眠時の症状
・大きないびき
・長い無呼吸
・眠りが浅い
・夜泣き
・夜驚症
・抗利尿ホルモン分泌障害(夜尿症の原因)
など

起床時の症状
・寝起きが悪い
・口の渇き
・頭痛
など

日常生活の症状
・鼻づまり
・いつも口呼吸をしている
・食欲の低下
・昼間の強い眠気
・注意力・集中力の低下
・落ち着きが無い・多動
・いらいらしている・キレやすい
・呼吸が早い・荒い
など

子どもの心身に対する影響
・生活習慣の乱れ
・身体の成長の遅れ(低身長・低体重など)
・ホルモンバランスの乱れによる肥満
・胸腔陰圧増大による肺性心
・胸郭変形(漏斗胸・鳩胸)
・心身の発達遅延・障害
・乳幼児突然死症候群(SIDS)
など

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子どものいびきを治すの3つの方法

子どものいびきには、原因に合わせた対処法が必要です。男目線で「ワハハ、うちの子は豪快だなぁ。」なんて言ってるパパには、いびきの影響や健康被害を理解してもらい、協力して子どものいびき対策をしましょう。

まずは、子どものいびきの原因を調べます。単なる風邪による鼻づまりや、子どもの成長過程で起こる扁桃腺肥大・アデノイド肥大の一時的ないびきならそれほど問題はありません。

風邪が治ってもいびきが続く、鼻づまりがなかなか治らずいびきをかく場合は、慢性的な扁桃腺肥大・アデノイド肥大かもしれないため、子どもがいびきをかいている動画を撮影して、かかりつけの小児科に相談してください。

対策・治療法1.常に鼻づまりを解消する

赤ちゃん・子どもは様々な原因で鼻が詰まりますが、寝る前に鼻づまりを解消する癖をつけるだけでも、いびきを減らせます。

4-5歳ごろまでは、鼻が詰まったまま寝ると、いびきだけでなく痰が絡んで嘔吐の原因にもなります。そのため、以下を参考にして普段から鼻づまりを解消するようにしましょう。

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また、子どもが3歳を過ぎていれば、正しい鼻のかみ方を教えましょう。正しく鼻をかんで鼻水を出し切る行為は、いびき予防だけではなく、中耳炎や蓄膿症などの病気予防にもつながります。

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対策・治療法2.運動して呼吸器を強くする

口、舌、のど、横隔膜、心肺を支える筋肉が弱い場合は、強くしてあげましょう。

子どもは、家の中で遊ばせておく方が楽です。わかります(`・ω・´)ゞ
おもちゃ、DVDを買い与えておく方が楽です。よくわかります(`・ω・´)ゞ

でも、子どもが積極的に外で遊んだり、ごはん前に散歩に行ってたくさん運動をさせると、呼吸器が強くなりますしお腹も空きます。お腹が空けばたくさんご飯を食べて、しっかりと睡眠がとれるようになります。

また、太陽の光を浴びれば夜に睡眠ホルモンのメラトニンも分泌されて、入眠がスムーズになり、朝も気分良く目覚められるようになります。

さらに、運動を通じて子どもとたくさんスキンシップを取ることで、より親子の気持ちが通い合うようになります。特に、3歳までの親子のスキンシップはとても大切です。

3歳までの子育てに親子のスキンシップが必要な理由と8つの効果

一石二鳥どころか、三鳥、四鳥です。

対策・治療法3.扁桃腺・アデノイドなど呼吸器の病気の手術をする

扁桃腺やアデノイドは成長すると小さくなっていくものですが、肥大気味で残る場合もあります。

もしそれが原因でいびきが治らない場合は、扁桃腺やアデノイド、喉頭軟化症などの手術を検討しても良いでしょう。

大人になっても扁桃腺炎を繰り返すと腎炎や糖尿病になる確率が上がるそうです。また、喉頭軟化症などの呼吸器の病気は喘息の原因にもなりますし、こちらも大人になって症状が続くようであれば、糖尿病の原因になる場合もあります。

ただし、手術は子どもの体に負担があります。必ず専門の医師の意見を聞き、メリットとデメリットを理解してから判断してください。

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いびきは健康被害と心の被害

  • 毎日いびきをかいている
  • 寝起きが悪い
  • ご飯をあまり食べない
  • 昼寝をしているのに眠そう
  • 睡眠中に無呼吸が続くことがある

子どもにこのような症状があると、いびきで弊害が出ている可能性があります。いびきは睡眠を妨げ、子どもの健康な成長を阻害します。

もし、子どもがいびきをかいている場合は、睡眠時の状態と起きている状態をチェックし、慢性的ないびきの場合はかかりつけの小児科で症状を確認してもらいましょう。

ちなみに、娘はわりと頻繁にいびきをかきますが、毎日ではありません。とても疲れているとき、風邪で鼻が詰まっているとき、寝相によって枕が高くなりすぎるときなど、いくつかの条件でいびきをかきます。

小児科で診てもらったところ、他の子より扁桃腺が大きくていびきをかきやすいのは間違いないようですが、心配する程ではないとのこと。小学校低学年までは、しっかり運動をさせて心肺機能を高めれば大丈夫だそうです。

ここで、「わたしのも見てもらえませんか?」とはさすがに言えず……。そう、女はいくつになってもいびきが恥ずかしいものです。

娘が大人になったとき、同じショックを受けないようにがんばろ……。

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